疼痛のCMで話題の薬、リリカカプセルその効果・効能、副作用は?
最近、テレビで製薬会社が作成した「神経障害性疼痛」のCMを見かけます。
保険診療で使われている薬は特定の商品名をコマーシャルで出してはいけないため、伏せられています。
そして、薬に関係ある症状についてCMを作るというルールがあります。
だいたいこの手のコマーシャルの最後は「お医者さんに相談」的な話で終わります。
うす毛のコマーシャルもレビー小体型認知症もそうでした。
コマーシャルに関与している製薬会社から、わかる人はこれがどういう商品名の薬かわかります。
実は「リリカカプセル」という薬です。
以前は帯状疱疹後神経痛の薬だったのですが、適応範囲が広がりました。
今回はこのリリカカプセルの効能について紹介いたします。
この記事の目次
日本ではいつからある薬?
出典 http://blog-imgs-53.fc2.com/
リリカカプセルは、冒頭でも触れましたが、もともと帯状疱疹後神経痛の薬でした。
アメリカの製薬会社が開発したお薬で、日本で最初に承認されたのが、2010年6月のことです。
日本では、いくら海外で実績のある薬であっても厚生労働省が承認しなければ、販売できないきまりになっています。また、適応病名についてもその都度、厚生労働省からの承認が必要です。
2010年10月に帯状疱疹後神経痛を含む末梢性神経障害性疼痛、2012年6月線維筋痛症に伴う疼痛の適応追加、2013年2月に神経障害性疼痛という形で認められ、現在に至ります。
神経系のイメージ
神経系は中枢神経系と末梢神経系とに分かれます。
中枢神経系は脳と脊髄、末梢神経系は体性神経と自立神経からなります。
中枢神経系は司令塔的な中心となる部分です。体性神経は運動や感覚など刺激を受け行動を起こす神経、末梢神経は呼吸や消化など生命維持に欠かせない部分の神経です。
神経は命令を伝えるいわば情報屋。その情報を伝える手段が電気信号です。
神経細胞が刺激を受け、信号を発生させることを興奮といいます。
神経細胞が興奮し、信号が発生され、作用すべきところに伝わります。作用すべきところへは、神経が直接伝えるものと神経伝達物質によって伝えられるものとがあります。
リリカの働き
前項で神経伝達物質の話を出しました。興奮で発生する電気信号は活動電位とよばれます。活動電位が神経終末に達すると神経伝達物質を放出します。
実はこの神経伝達物質の放出には電解質の濃度が関連しているといわれています。
電解質とはいわゆるイオンのことです。細胞膜から別な物質を取り込んだり、放出したりするのは濃度の差によって取り込み口が開くか閉じるかというシステムになっています。
神経性疼痛にはカルシウムイオンと神経伝達物質のグルタミン酸が関係しているといわれ、リリカはカルシウム流入とグルタミン酸の放出を抑える役割を果たしています。
うまみ成分だけでない、グルタミン酸のひみつ
では、どうしてグルタミン酸が痛みに関係しているのでしょうか。グルタミン酸というと「うまみ成分」のイメージが強いものですが、神経系では「興奮性神経伝達物質」として働きます。記憶や学習といった脳高次機能に関与している重要な物質です。
しかし、「内因性興奮毒」という側面を持ち、過剰なグルタミン酸は神経細胞障害作用を持ち、さまざまな神経関連の疾病と関与しているといわれています。
つまり、リリカは神経細胞障害作用を起こさないようにすることで、痛みを鎮めるのです。
まとめ
いかがでしたか?
神経細胞障害作用を起こさないようにするという働きがあるからこそ、使用用途が広がったというのは納得できます。また、素人からしてとても魅力的な作用です。
しかし、薬には副作用(有害事象)がつきものです。
使うとどうなるのか理解したうえで、医師の適切な指示の下、使用することが望まれます。
コマーシャルではありませんが、まずはお医者さんに相談ですね。
また、リリカの副作用については次の記事に詳しく書きました。
ぜひチェックしてみてください。
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